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ローマの休日 @天王洲 銀河劇場 [大好きお芝居・舞台♪]

かの有名な『ローマの休日』。
それの舞台化、しかもストレートプレイ。
役者は3人と、言う事で『どうやるんだろう???』と、
興味を惹かれたモノの、脚本演出のマキノノゾミ氏、
脇役の小倉久寛さんだけで、このお値段を見に行くのもなー。
と言う事で、先行優先もスルーする事にしたのですが、
カンフェティで手数料無料で普通にチケットがあったので、
ゲットしてしまいました。
100508_rome01.jpg
劇場 天王洲 銀河劇場
座席 2階ボックス7 1番

ボックス席かぁと言う事で、双眼鏡持って行こうか迷ったのですが、
まぁ、3人だけの芝居だしと思い、双眼鏡は持たずに。
正解でしたよ。
凄く近い。
出入りがある上手が一部客席近くに作ってあったのですが、
そちらは丁度見えなかったので、その辺が
カンフェティで扱っていた席かなぁと。
ただし、4人席のボックスはしょうのみ。
他のボックスも軒並みそんな感じでした。
普通の客席もちらほら空席が見えたし、
3階席はガラガラ。
うーん、何故に???

しかし、ロビーは結構人が多くて混雑しておりました。
今回しょうはサンドイッチを買って行ったので、
何も買い食いしませんでしたが。

さて、お芝居の方。
ストーリーも、結末も知っているし、
映画も何度となく見ています。
映画館でも見たし、TVでも見たし。
なのに、やっぱり感動するし、切ない。
一部、舞台でのみの設定が追加されていましたが、
それがまた、物語の深みをグッと増している良いスパイスになっていました。
始まりは、アン王女が安定剤のせいでベンチで寝ている所を、
ジョーが拾ってきて、タクシーの運転手にやいやい言われる所からスタート。
舞台上は、ジョーの部屋がどーんと据えられていましたから、
そうなるでしょうね。
んでも、寝言のようにアン王女が『Thank you』と、『No thank you』を
言われるままに繰り返すシーンがあり、
映画のファン(まぁ、あの映画が嫌いと言う人は少ないと思うけど)にも、
嬉しい配慮。

アン王女役の浅海ひかるさんは、王女らしい感じがしっかりしていて、
「おぉ、なかなか♪」と、最初から嬉しくなっちゃいました。
ジョー役の吉田栄作さんも、硬派な感じが出ていてこのお芝居でのジョーの役に
しっかりと嵌っていました。
硬派な感じ、というのは舞台用に加えられた設定なのですが、
実は、ジョーと小倉久寛さん演じるアーヴィングは、
赤狩りにあい、ハリウッドを追われたシナリオライターと、スチール写真家。
と言う設定。
しかも、ジョーはリストの中から社会主義者と思われる奴の名を挙げるようにと、
協会の尋問で言われても、誰の事も売らない。
そのために、ハリウッドを追われてローマでアーヴィングと一緒に、
記者なんかをやっているという訳。

アン王女が市場を歩いたり、サンダルを買ったり、
ヘアサロンで髪を切ったりするシーンは、舞台上では演じられませんが、
アンが卵を買ってジョーの部屋に戻ってくる所で、
嬉しそうに報告します。
それから、アンの写真を撮って記事にして一発当てたい気持ちと、
自由を味わいたいアンへの同情心が相まって、
ジョーは彼女を説得します。
そこで1幕終了。

2幕は、有名なカフェのシーン。
もう、映画ファンには嬉しい限りの演出。
結構映画のままでしたね。
ライター型の小型カメラもコチラで登場。
ベスパを乗り回すシーンもしっかり。
真実の口は、マキノノゾミ氏によると完コピ w
祈りの壁では、アーヴィングにアンが何故ハリウッドを追われたのかを問い、
それを知って、より一層ジョーに対する気持ちが強くなったようです。

船上ダンスシーンもあり、
他の出演者は人形w
そう、あの髪型にした床屋さんがここで登場するわけです。
そして、最後偶然アン王女はジョーが記者で、
今日一日の行動は記事にされるであろう事を知ってしまいます。
そこで、毅然とした態度で臨む王女としてのアン。
祈りの壁で何を祈ったのかを聞かれ、
大きな望みは世界の平和と国民の幸せ、
小さな望みは大切な友人がまたハリウッドへ戻れるようにと祈ったと
はっきりと語ります。
うぅ、切ない。

翌朝、写真を持ってアーヴィングがジョーの部屋にやってきますが、
ジョーはこの記事は出さないと、言い切ります。
写真は、アーヴィングのものだから好きにしたらいいと言いますが、
アーヴィングの方も、ジョーを裏切るような事は出来ないのです。
この辺り、『カサブランカ』のような男の友情が、グッときます。

さて、腐っていたジョーですが合同記者会見には出席します。
そこで一端崩れてしまったアン王女と、ジョーの信頼関係が回復するシーン、
もう、分かってはいるのに追加された設定がある事もあって、
より、グッときます。
最後、切ない切ない気持ちになるのですが、
『人と人との友情を信じるように、諸国間の友好は可能であると信じます』
の台詞がより、染みるものになりましたね。

このお芝居、舞台上には3人+人形二体でしたが、
声で川下大洋さんが出演。
流石ナレーションもこなすだけあって
タクシーの運転手から、ラジオのパーソナリティ、
各国の記者等々、色々と演じられておりました。
ご本人は、床屋さんを是非やりたかったようですけどもね。

座席がゆったりしていた事だけじゃなく、
贅沢な空間を堪能いたしました。
映画からガラッと設定を変えたりすると、納得いかないだろうし、
映画のままでは舞台を見る意味も希薄になりますが、
この舞台は本当に良いお芝居でした。
なので余計にあの空席が目立つのは勿体ない気がいたしました。
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